ワイナリー情報
創業家が守り続けるメゾン
約200年の歴史を持つ【アンリオ社】は創業家であるアンリオ家が今もなお、家族経営を行う老舗のシャンパン・メゾンです。17世紀よりワインづくりに携わり、1808年に自らの名をラベルに冠したシャンパンを初めて世に送り出した老舗中の老舗です。生産量は年間約100万本と小規模ながら、その品質は世界的に著名な評論家や専門誌から賞賛され、極めて高く評価されています。
創業以来、シャルドネ種に重きを置いたエレガントなシャンパーニュづくりを続けており、その伝統は、ブシャールペール エフィスやウィリアムフェーブルを復興させた先代のジョセフ・アンリオらを経て、アンリオ家12代目にしてメゾン7代目の現当主、スタニスラス・アンリオへと脈々と受け継がれています。
素材となる、高品質の葡萄にこだわる
高品質の葡萄にこだわるアンリオは、所有する25haの自家畑のみならず、契約栽培についても信頼のおける農家と長期の契約を結びます。その大半がグランクリュとプルミエクリュの優れた区画で、しかもワインに繊細さをもたらす、樹齢の高い樹を持っているかが重要なポイントになります。
使用する葡萄の大半はグランクリュかプルミエクリュの畑の物で、ベーシックなノン・ミレジメのブリュット・スーヴェランでさえ、平均格付け率は97%と高く (他のメゾンでは、平均90%前後といわれる) ワインとしての表現力や熟成のポテンシャル、エレガントさにこだわるアンリオのポリシーの高さが伺えます。
ワインとしての品質に対するこだわり
ワインとしての品質にこだわるアンリオの特徴として、「豊富なストック・ワイン」があげられます。アッサンブラージュには多数の異なるクリュからのワインを使用し、さらに複数のヴィンテージ・ワインを使用します。(ブリュット・スーヴェランにも20以上のクリュと6ヴィンテージのワインを使用し、リザーヴワインの使用率は33%) もうひとつの特徴は「長い瓶熟期間」にあります。グランクリュの原酒は非常にパワフルで酸味豊かなため、オリと触れ合った状態で長い期間熟成させることが可能で、他のメゾンよりも瓶熟期間を長く設定しています。(ノン・ミレジメで3-4年、ミレジメで6-8年、プレステージでは12年以上)
これにより、複雑で深みのあるメゾン・スタイルを一貫性をもって保つことができ、また多彩なスタイルを表現できます。さらには各ヴィンテージの特色を表現することも可能になります。
ぶどう品種
原酒となるワインの長期熟成のポテンシャルを重視して、シャンパーニュでは珍しく、伝統的にピノ・ムニエ種を使用せず、シャルドネ種とピノ・ノワール種のみを使用しています。エレガントさとミネラル感はシャルドネから、力強さと骨格は熟成したピノ・ノワールから、絶妙なバランスと複雑さを醸し出す。